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回想列車2007(2007年12月29日公開)

2007年もそろそろ終わり近づいてきました。そこで「回想列車2005」同様、今年の鉄道界をここで改めて振り返ってみようということで、作ってみました。
なお、あくまで私の独断と偏見で選んでいますので、クレーム0でお願いします。(^^;)

JR東海N700系Z5編成「のぞみ101号」@東海道新幹線・掛川〜静岡

日本の大動脈、世代交代始まる!

7月のダイヤ改正で、東海道・山陽新幹線に700系の後継となるN700系車両がデビューしました。
(写真上/2007年7月27日・掛川〜静岡にて撮影)
営業用新幹線車両としては初となった車体傾斜システムの採用や起動加速度の向上、500系と同じ時速300キロ走行が可能と、東海道と山陽という性格の異なる路線で力を最大限に発揮できる車両として開発されました。

また、客室設備に関してもこの時に体験しましたが、これまでよりも大きくレベルアップしており、多くの乗客の賛同を得ることになりました。
今後は東海道・山陽新幹線を直通する全ての「のぞみ」が、N700系へ置き換えられることが決まっています。

その一方で、スター的存在であった500系が東海道から去ることになり、山陽新幹線内の8両編成「こだま」へ転用されることになりました。
(写真下/2007年1月20日・米原〜岐阜羽島にて撮影)
これにより、初代新幹線0系が全廃となることが発表され、また一つ味のある車両が姿を消すことになりました。

JR西日本500系W4編成「のぞみ2号」@東海道新幹線・米原〜岐阜羽島
E954形「ファステック360」@新幹線総合車両センター

東北新幹線高速化計画第2段階へ

北の最速列車が君臨する東北新幹線でも、2010年度末の新青森開業と同時に高速化すべく、2005年度に登場した高速試験車両「ファステック360」で各種試験走行が行われてきました。
その結果、500系やN700系を上回る時速320キロ運転をすることが決まり、その仕様を満たした量産先行試作車を近々製作することが発表されました。

当初目標とされていた時速360キロや「ネコミミ」の装備が見送られたことは、個人的に少し残念ではありますが、将来的に接続される北海道新幹線共々、楽しみに待ちたいと思います。

(写真は2007年7月28日・新幹線総合車両センターにて撮影)

中央快速線E233系@豊田〜八王子

E233系瞬く間に増殖す

在来線に参りましょう。
日本でも最大の混雑率を誇る中央快速線に、昨年暮れから新車E233系が投入されましたが、新津・東急・川崎の各メーカーが製造していることもあって増備はハイペースで進み、あっという間に同線の主となりました。
国鉄型である201系もまだ在籍しているものの、同線から姿を消すのも時間の問題となってきました。

また、E233系は京浜東北線と東海道線に投入された他、常磐緩行線にも投入されることが決まっており、国鉄型はもちろんのこと、JR世代でさえも置き換えということで注目を集めました。

(写真/2007年5月21日・豊田〜八王子にて撮影)

常磐線E531系@松戸〜金町

常磐線中距離電車にグリーン車連結

続いて「つくばエクスプレス」と競合関係にある常磐線ですが、3月18日のJRグループダイヤ改正で上野駅発着の中距離電車が全てE531系へ置き換わると共に、グリーン車の営業が始まりました。
(写真上/2007年1月7日・松戸〜金町にて撮影)
このE531系は計画当初グリーン車を連結しない方向で製造を始めたのですが、宇都宮線や高崎線と言った路線にグリーン車を拡大していった結果、利用客が順調に増加したことにより、計画を変更して増備が進められました。

ICカード対応自動改札機

首都圏ICカード相互利用開始

3月のダイヤ改正と言えば、首都圏でもう一つ大きな出来事がありました。
ICカード乗車券システムで先行していたJR東日本のSuicaと、首都圏の大手私鉄や地下鉄に加えバス会社が参加し、新たなICカード乗車券「PASMO」を発行した上で、Suicaとの相互利用が可能になりました。
これにより、首都圏の移動はほぼカード1枚で済むようになり、利便性が飛躍的に向上しました。
また、相互利用は乗車券のみならず、電子マネーにも適用されたことで徐々にではありますが、私鉄や地下鉄各線で電子マネーが利用できる自動販売機や売店が増えてきています。

モバイルSuica

日本中に広がるICの輪

ICカードの話題が出たついでにもうひとつ触れておきましょう。
来春からJR東海が発行するTOICAを加えた、JR本州3社によるICカードの相互利用が始まります。
ここで注目したのは、私自身日常的に使っているモバイルSuica。今後はJR東日本の新幹線特急券が買えるだけでなく、東海道新幹線のエクスプレス予約にも利用範囲が広がると言うことで、モバイルSuicaを持っていれば東京〜大阪の移動はチケットレスでできてしまうという、10年前には考えられなかったようなことが実現することになります。
いやはや、この分野の成長ぶりには驚くばかりですね。

函館本線781系「ライラック」@札幌駅

国鉄型益々縮小へ…

続いては縮小の一途を辿っている国鉄型車両です。
まずは北の方から順に見ていきましょう。

10月1日、北海道では「ライラック」・「すずらん」で走り続けてきた781系が、789系1000番台車に置き換えられたと同時に、「ライラック」と「スーパーホワイトアロー」が運行を終了しました。
(写真1枚目/2005年2月14日・札幌駅にて撮影)
そして、「スーパーカムイ」を新設して785系と列車愛称を統一すると共に、全列車時速130キロ運転を実現し高速化が図られました。

781系と言えば、北海道特有の気象条件に沿った耐寒耐雪構造を持つ、北海道だけに存在する形式。
厳冬の北海道回遊紀」でも触れていますが、この写真を撮った当日は札幌市内の観光を目論んでいて781系に乗るつもりはありませんでした。
それだけに、あの時781系に乗れたことはとても幸運なことだったのだと思います。

次に東日本エリアへ参りましょう。
先程E531系の話をしましたが、その関係で永らく常磐線で活躍していた普通鋼製の415系は定期運用から撤退。現在廃車が進んでいます。
(写真2枚目/2006年8月20日・内原〜友部にて撮影)

同じく東日本エリアでE233系の項と被りますが、国電初の電機子チョッパ装置採用、電力回生ブレーキを装備した「省エネ電車」として1979年に華々しくデビューした201系が、E233系導入のあおりを受けて次々と姿を消しています。
私自身、この201系は一時期通勤の足として利用していたことがあります。
新宿線ほどの愛着はないにせよ、それ相応の思い出があることも事実。それだけに、仕方がないと思いながらもやはり残念ですね。
(写真3枚目/2007年9月28日・水道橋〜御茶ノ水にて撮影)

最後は静岡エリア。ここでは211系が投入された後も主力として走り続けてきた113系が、春のダイヤ改正で115系と共に定期運用から退き新鋭313系へその役目を譲りました。
(写真4枚目/2003年8月29日・静岡駅にて撮影)
現在は保留車としてまだ車両区などでその姿を見ることはできますが、それもいつまで続くのか今のところはっきりしていません。

常磐線415系(普通鋼製)@内原〜友部
中央線201系@水道橋〜御茶ノ水
東海道線113系@静岡
東京メトロ5000系@東西線西葛西駅

東京メトロ5000系引退

こちらは少年時代から愛着を持っていた東京メトロ5000系の引退です。
老朽化に伴う新車投入と東西線の保安装置更新のため、一時代を築いた同車はついに慣れ親しんだ鉄路から去りました。
ただし、去った仲間の中には遠い異国の地へ旅立った者もいますので、第二の人生を頑張って欲しいと心から願っています。
(写真は2006年1月18日・西葛西駅にて撮影)

鹿島鉄道キハ430形@石岡

地方ローカル線の厳しい現実

近年その数を減らし続けている地方ローカル線。今年もまた廃止路線が出てしまいました。
宮城県栗原市を中心に石越〜細倉マインパーク前を結んでいた「くりはら田園鉄道」、そして茨城県石岡市と鉾田市を結んでいた「鹿島鉄道」です。
(写真はいずれも鹿島鉄道で2006年8月20日に撮影。上から順にキハ430形[石岡駅]、キハ600形[石岡駅]、鉾田駅の駅舎)
両鉄道とも、廃止までには様々な施策を用いてなんとか生き残りを図ろうとしましたが、最終的に路線を廃止しバスへ転換されました。

そもそも、鉄道は「大量輸送」が目的の交通機関。大都市に比べて集客が難しい地方ローカル線では営業努力はもちろん、自治体など外部の支援が不可欠ではありますが、その自治体も昨今の状況ではそれもままならず、結果的に交通弱者と呼ばれる人達の足を奪ってしまっています。
近年「格差社会」という言葉がよく使われるようになりましたが、こうして移動手段を無くすことは格差をより広げるだけでなく、排気ガスなど環境問題の面からも鉄路を無くすことは大きな損失であると言わざるを得ません。

なお、2005年9月6日の台風14号による大雨で甚大な被害を受けて休止となっていた、宮崎県の高千穂鉄道(延岡〜高千穂)も先日廃止届けが提出され、1年後には正式に廃線となることが決まりました。
何度も九州へ行っていながら、最後まで乗る機会がなかったのは本当に残念でなりません。

鹿島鉄道キハ600形@石岡
鹿島鉄道の終点・鉾田駅の駅舎
JR九州58654形蒸気機関車@JR小倉工場

ハチロク復活への狼煙

暗い話題が続きましたので、最後は前向きな話題で締めたいと思います。

3月のフォトエッセイで書きましたが、かつて「SLあそBOY」として豊肥本線を走り、2005年8月28日に惜しまれながら引退したハチロクこと8620形蒸気機関車が、歪んだ台枠を新製することでめでたく復活することになりました。
さすがに勾配のきつい豊肥本線での運行は見送られたものの、勾配が緩やかで比較的楽に走行できる肥薩線の熊本〜人吉で走ることが決まり、現在同機は小倉工場にて2009年の復活へ向けてその準備を進めています。
私自身、このハチロクが牽引する列車に乗る機会がなかったので、次こそは絶対に乗りたいと思っています。

(写真は2006年10月15日、JR小倉工場にて撮影)

というわけで、私なりに今年の鉄道を振り返ってみたわけですが、皆さんにもそれぞれの思いは多々あったと思います。
さあ、あと2日で2007年が終わります。来年はいったいどんな年になるのでしょうか?
最後に、皆さんが無事新年を迎えられるよう祈りつつ、この辺で筆を置きたいと思います。

−おわり−


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