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フォトエッセイ・2008年7月号

「働き者」

583系「きたぐに」@新潟

日本が高度経済成長に湧いていた1960年代、
増大する輸送需要と車両基地の容量問題を解決するために登場した583系電車。
現在定期列車としては大阪〜新潟を走る「きたぐに」に使用されるのみだが、
かつては昼夜兼行という特徴を生かして他のどんな車両達よりも懸命に働いていた。

そんな同車に乗る機会が5月に巡ってきた。
同車は登場から40年が経っているものの、
長年特急形として走り続けてきた自負なのか、
その堂々たる風格は他車を圧倒しているように思える。
走りも電車ゆえの加速の良さを持ち前に、
全盛期は客車列車を遙かに凌駕する性能を発揮した。

乗ってみると外見の風格とは裏腹に、
静粛性や揺れは新型車両に負けないものを未だ持っている。
延命工事を受けていることや走行区間の線路状況を考慮しても、
開発した当時の国鉄技術者には頭が下がる思いだ。

今のところ同車は北陸新幹線開業までは走り続けると言われている。
車齢とこれまでの過酷な運用を考えれば、
もうとっくの前に引退していてもおかしくない。
しかし、これも「働き者」に対する宿命なのか色々と思いは複雑だが、
歴史の生き証人を未だ現役で見られることに、
今は素直に喜びたいと思う。

(写真は583系。2008年5月23日、JR新潟駅にて撮影)


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